2024/03/30 18:10



気づくと光の家にいる。



外は果てしない草原。

一筋の道が続いている。

 


吸い込まれるように、進む。

 


しばらく行くと、天に向かってそびえる大樹。

豊かに茂った葉が、黄金色の光を帯びて、風にさざめいている。

 


なんて美しい光景だろう。

 


その木を過ぎると、石畳が現われる。

 


ごつごつと硬い。

 


何人かと、すれ違った気がする。

 


石の道は次第に勾配を成す。

手で掴まなければ、先に進めない。

 


やっとの思いで坂を登りきると、

見覚えのない公園に出た。

 





文・写真=武山直生(ショップ武山)